この記事のテーマ(ポイント)
- 「人生のお金計画」について、サンプル2パターンを見ていただき、具体的なイメージをつかんでください!


2.【A】夫婦共働きで収入は高め、でもムダが多い
3.【B】子供3人の教育費でカツカツ生活
4.現状分析と今後の改善を考える
といった流れで確認してみましょう!
目次
サンプル事例2パターンを作ってみました!
別ページにてご紹介させていただいた「人生のお金計画のまとめ方」にもとづいて、以下2パターンの計画表をサンプルとして作成してみました。
ザックリと作っているので、かなり極端な部分もあり、細かい費用も考慮しきれてないのですが、あくまでイメージとしてとらえてください。
また、このサンプルでは、「現状の収入と支出を継続した場合にどうなるか?」を試算してますので、教育費で貯蓄がマイナス(=破産)になっていたりします。
実際には破産するわけにはいきませんので、この表の結果をもとに、「教育費は教育ローンを組む(=借金)」や「支出をもう少し減らして貯蓄する」などを改善を考えるという進め方を想定しております。
<お金の計画表:サンプル2パターン>
【A】夫婦共働きで収入は高め、でもムダが多い
【B】子供3人の教育費でカツカツ生活
以下のリンクにて、上記2パターンのサンプルと、何も金額は入っていない元ネタの計画表を、エクセル形式のファイルでダウンロードできますので宜しければご活用ください。
※あくまで参考資料なので計算違いなどありましたらすみません。。適宜修正してご利用ください。
※ウィルスなど仕込んだりしてませんので、安心してご活用くださいww
「お金の計画表」の整理方法について、以下の記事を見ていらっしゃならない場合は事前にご確認いただくと計画表の作成が速いかと思います。
-
-
あなたの人生設計は大丈夫?老後もOKのお金計画表の作り方!
お金に関する悩みは多いですが、「将来が不安だ、心配だ」と言うだけで、実際に「いくら必要なのか?」、「いくら足りないのか?」が分からなければ何も解決しません。1カ月、1年単位でなく、老後まで含めた『人生全体のお金の計画』を整理する簡単な方法をご紹介します。
続きを見る
また、何十年先という将来を考えたときに、「本当に年金はもらえる?」、「65才まで本当に会社に雇ってもらえる?」、「インフレで物価が上がる?」などなど、いろいろな変動要素も起こりうるかと思います。
だからこそ、「お金の計画表」をせっかく作成してみた方は、一度作って終わりではなく、最低でも年1回程度は見直しや改善を考えてみていただきたいと思います。
それでは、次の項目から、2つのサンプル事例の具体的な内容について、ポイントをご説明させていただきます。
【A】夫婦共働きで収入は高め、でもムダが多い
まずは、「収入は高めだけど、無駄が多い」という【A】パターンについて、簡単にまとめてみました。
「収入」、「支出」、「貯蓄」の順番で、夫婦が30才スタートで80才になるまでの計画表を整理し、最後に「改善点の分析」について少し考えてみました。
<家族構成>
①夫:30才で会社員
②妻:30才で会社員
③子供:1人=6才(小学一年生)
収入の計算
まず、【A】パターンでは夫と妻の二人とも会社員として給与所得を得ている家族で、22才で入社した会社を定年退職(60才)まで働き、その後の再雇用で同じ会社に5年間を勤めたという前提とします。
30~60才の収入
30才~60才の給与収入について、夫婦それぞれ一人ずつのお給料が30才時点で手取り金額で350万円(=年収額面で450万円相当)とし、毎年の手取り金額が5万円ずつUPする設定とします。
60才の時に手取り500万円となるので年収額面金額は700万円程度にはなっている想定となります。
<夫と妻の給与収入:30~60才>
⇒夫と妻で同じの年収金額とする
⇒30才で年間手取り350万円スタート(×2人分)
⇒毎年手取りが5万円UP(×2人分)
61~65才の収入
60才の定年退職で受け取る退職一時金について、夫婦二人とも同額で、「手取り金額:1,000万円」が入る前提とします。
また、定年後の61才~65才も再雇用で同じ会社で働き、ひとり:年間手取り250万円(年収額面だと320万円相当)を5年間で同じ年収を得た前提とします。
<夫と妻の退職金>
⇒夫と妻ともに、手取り1,000万円
<夫と妻の給与収入:61~65才>
⇒年間手取り250万円で5年間同じ金額(×2人分)
66才~の収入
いよいよ夫婦そろって会社勤めをリタイアして、66才以降の年金暮らしを開始したときの年間収入は、以下のとおり、ひとり:年間手取り200万円とします。
<夫と妻の年金収入:66才~>
⇒年間手取り200万円(×2人分)
支出の計算
次に、支出について、「日常生活費」、「教育費」、「イベント費」ということの3分類でまとめてみました。
日常生活費
日常でかかる生活費については、以下のとおり、毎月:47.5万円=年間:570万円という前提にしました。
共働き夫婦なので、平日仕事中の外食ランチや飲み会など何かと費用がかかる想定で、夫婦二人のお小遣いが平均よりは少し高めの設定かと思います。
美味しいもの好きで、毎週末に外食したりなどするという設定で、食費(月10万円)も平均的なご家庭よりも高くなってます。
また、住宅は駐車場付きマンションを30才で購入し、住宅ローン+マンション管理費込みで毎月12万円(ボーナス払い無し)の費用負担としております。
積み上げてみると大きな金額になりますが、多少余裕があるとは感じていても、「ものすごい贅沢をしている」という感覚はないかもしれません。
そして、定年時の60才のときに退職金から1,000万円を使って住宅ローンを一括返済することにして、61才以降は①住宅関連はマンション管理費:2万円だけが発生とします。(=年間支出が120万円減)
子供の教育費
長男が一人いるという想定にしておりますので、この家庭では教育費が発生します。
中学校までは公立に通い、高校は私立、大学は私立理系に行く前提として、塾・予備校関連費用と大学以降は子供が一人暮らしの費用(家賃+アルファ)の試算になっております。
小・中・高校費用は、学校によっても異なるのですが、ここでは給食代や修学旅行なども込みの平均値(上のほうでご紹介の当サイト別ページの資料)を参考にしております。
合計すると2,000万円近い金額になりますが、さらに諸経費(教科書や教材、学生服、部活動など)もかかるはずなので、実際にはもう少し費用は上がるでしょう。
イベント費用
生活費や教育費以外の趣味なども含めたイベント費用について、下記①と②の費用を見込みます。(冠婚葬祭への出席なども①に含む)
①毎年の遊興費
旅行やイベント好きの夫婦のため、趣味などに使うことも含めて一年間の予算を50万円程度として、日常生活費とは別途に毎年費用発生する前提にします。
②車の買い替え費用
新車を5年間に1回(=2回目の車検切れのタイミング)で買い替えするのに、5年に1回=200万円発生することにしております。
(今乗っている車の下取りがある前提で、諸経費込みの買い替え予算200万円までとする)
貯蓄の計算
貯蓄については、2人でコツコツと少しずつ貯めていた数百万円を、2019年末にマンション購入で頭金と家具・引っ越し代等に使いきってしまい、2019年から引き継ぎの貯金は無い(=0円)という前提にします。
2020年以降の「収入-支出」での金額を貯蓄に加算していくというかたちで計算していきます。
(当然ですが、収入よりも支出の多い年は、貯蓄を取り崩すことになるので、貯蓄金額はマイナスになります)
「お金の計画表」作成と分析
【A】パターンの「お金の計画表」を以下のとおり作ってみました。
スマホで見ると数字がものすごい小さくなってしまうかと思いますので、拡大してみていただくか、パソコンであれば上のほうでご提供しているエクセルファイルでもご確認ください。

夫婦ともに会社の正社員での共働きで収入が比較的多めで、老後にもある程度の貯蓄の余裕があるのは良いことですが、いくつかのリスク要因や改善点があるかと思います。
子供の大学通学中が貯蓄がマイナスになるタイミングもあり、支出にもう少しメリハリをつけることで見直しも可能でしょう。
また、貯蓄や投資信託など老後の安定収入を増やすことで、もっと早い年齢で仕事をリタイアして「第二の人生」を始めることも可能かもしれません。
以下のとおり、「収入」、「支出」、「貯蓄」の3つのポイントで以下のとおり確認してみました。
【収入に関して】
夫婦共働きで世帯収入は多めですが、夫婦のどちらかが病気になったり会社の業績不振、倒産など数十年単位で考えれば収入が減るリスクも考えられます。
以下のようなポイントで、さらに安定的な収入を確保することを検討できるかと思います。
①給与年収をもっと上げる方法(昇進や転職など)を考える
②定年後61才以降も年収をキープできる仕事を早い時期から探し、準備する
③給与所得以外の副収入を作る(副業などで、老後も継続できるものがベスト)
【支出に関して】
共働きで収入がそれなりにあることも理由で、支出金額が平均よりは大きいため、ムダな支出を減らして貯蓄に回せる金額をもっと増やしたほうが良いでしょう。
特に3人家族で食費は、もう少しメリハリをつけて、外食の回数を減らすなど工夫の余地はかなりありそうです。
①生活費(食費、その他経費など)で不必要なムダがないかを再チェック
②イベント費用を見直す(遊興費を減らす、車は中古車にする、毎年の海外旅行を2年に1回にするなど)
【貯蓄に関して】
このサンプルでは貯蓄は現金だけの前提にしておりますが、老後を見据えてiDecoなど投資で資産を増やすことを検討することも必要かと考えます。
①貯蓄の全てを現金ではなく、株式など投資資産も作る
②iDeco、積み立てNISAなどを活用して老後資金を早くから準備する
【B】子供3人教育費でカツカツ生活
次は、パターン【B】の「子供3人教育費でカツカツ生活」という事例についてサンプルを作ってみました。
こちらも、「収入」、「支出」、「貯蓄」の順番で整理をして夫婦が30才スタートで80才になるまでの計画表を作成し、最後に「改善点の分析」について少し考えてみました。
<家族構成>
①夫:30才で会社員
②妻:30才でパートタイム
③子供:3人(長男:6才小学一年生、長女:4才幼稚園、次女:2才幼稚園)
収入の計算
まず、【B】パターンでは、夫のお給料が収入のメインであり、妻はパートタイム・アルバイトで夫の配偶者控除が受けられる範囲(=100万円)での仕事をしている前提です。
30~60才の収入
30才~60才の給与収入について、夫の手取り金額が400万円(=年収額面で520万円相当)の前提です。
夫は会社員ではあるものの専門職系の仕事であるため、リタイアするまでお給料は同額という設定にしております。
妻は、パートタイムで配偶者控除から外れない範囲として、毎年100万円(=年収額面で100万円 ※無税)の手取り収入がある前提です。
<夫と妻の給与収入:30~60才>
⇒夫が年間手取り:400万円でリタイアするまで同額
⇒妻はパートタイム年間手取り:100万円
61~65才の収入
夫は60才で定年退職があり、退職一時金で「手取り金額:500万円」が入る前提とします。
また、夫の職業は専門職系の仕事であるため、年金受給するまでの5年間:61才~65才もこれまでと同額の年間手取り:400万円の同じ年収が得られる前提とします。
妻も、65才まではパートタイムの仕事を継続します。
<夫と妻の退職金>
⇒夫の退職金が手取り:500万円
<夫と妻の給与収入:61~65才>
⇒夫が年間手取り:400万円
⇒妻がパートタイムで年間手取り:100万円
66才~の収入
いよいよ夫婦そろって会社勤めをリタイアして、66才以降の年金収入の一年間手取り金額:200万円(夫婦二人での合計)とします。
妻は夫の年金支払いに配偶者として含まれている前提となります。
<夫と妻の年金収入:66才~>
⇒年間手取り200万円
支出の計算
次に、支出についても、パターン【A】と同様に「日常生活費」、「教育費」、「イベント費」ということの3分類でまとめてみました。
日常生活費
日常でかかる生活費については、以下のとおり、毎月:30万円=年間:360万円という前提にしました。
子供が三人いるという点で、住宅もそれなりの広さが必要、食費も人数が多いためそれなりにかかる状況といった設定です。
また、住宅は家賃10万円の賃貸マンションに住み、車は持たずに必要な時にレンタカーするというかたちにしております。
そして、仕事をリタイアして年金生活に入る66才以降は、生活費から保険や雑費の節約をすることで60万円減らして、年間:300万円の生活費になる前提としております。
子供の教育費
子供が3人(長男・長女・次女)いることで、この家庭では教育費が非常に重い家計への負担になっております。
3人とも小中高校は全て公立に通い、長男は私立文系大学へ、長女と次女は専門学校(2年制)に高校卒業後に進学する前提です。
以下の費用は最低限かかってくるであろう基本的な教育費しか見込んでませんので、お子さんの教育費は、その他諸経費(学生服、教科書や教材費、部活動など)がどのくらいかかるかによって、さらに費用負担が増える場合も多いかと思います。
また、3人のお子さんが大学及び専門学校へ進学する時期に、単純計算すると「貯蓄が大幅なマイナス」になってしまうため、「教育ローン」や「奨学金」を活用するなどの資金繰りを考えておかないとならないでしょう。
イベント費用
教育費の負担が重いことから、生活費以外の「毎年の遊興費」は、年間:30万円以内の予算としてやりくりする前提。
貯蓄の計算
貯蓄について、2019年末までに現金で300万円を貯蓄している前提として、2020年以降の「収入-支出」で金額を加算していくというかたちで計算していきます。
(収入よりも支出の多い年は、貯蓄金額はマイナスになる)
「お金の計画表」作成と分析
【B】パターンの「お金の計画表」を以下のとおり作ってみました。
スマホでは数字がとても小さくなってしまうので拡大して見るか、パソコンでの確認が可能であれば上のほうでご提供しているエクセルファイルもご活用ください。

【B】パターンについて、生活費は子供が多いことを勘案すれば、多少は使いすぎにならないような工夫をしているけれど、まだ改善の余地がありそうです。
そして、やはり子供3人分の教育費の負担が非常に大きいことが最大の課題です。
「収入」、「支出」、「貯蓄」の3つのポイントで、想定されるリスクや改善策の案などについて、以下のとおり簡単にまとめてみました。
【収入に関して】
夫は専門職系の仕事であり61~65才も安定した給与を得られるものの、子供3人を養うことを考えると、副業も含めて収入全体をUPすることを考えたいです。
また、66才以降のリタイア後の年金収入が少し心細いという問題点があり、もしも夫が早く亡くなってしまった場合には、妻の年金生活はさらに厳しくなることも想定されます。
これに対しては、以下のようなポイントで、早い段階から収入UPする方法を模索するほうが良いでしょう。
①夫は給与年収をもっと上げる&66才以降も働くことを考える
②少額でも継続的な収入につながる副業に取り組む
③年金以外に老後の資金源をつくる(iDecoでの投資など)
【支出に関して】
生活費は、飛びぬけてムダ使いではないですが、ひとつずつ支出項目について改善を考え、数千円ずつでも出費を減らしたほうが良いです。
特に食費は、「外食を減らす」、「節約メニューを考える」などで改善する余地は十分ありそうです。
また、老後は貯蓄をどんどん取り崩していくかたちなので、年金収入に合わせたライフスタイル(=生活費を落とす)に見直す必要があるでしょう。
①もう少し家賃が安い住宅へ引っ越す(特に子供の独立後)
②食費を工夫してコストを下げる
③「通信費」、「保険」の見直し
④教育費は「教育ローンの利用」、「奨学金を子供と折半で負担」などを考える
【貯蓄に関して】
老後の収入が大幅に減ることを見据えて、子供が独立して支出が楽になる40代後半からの貯蓄をもっと増やす工夫が必要でしょう。
①老後の生活を考え、少額でも早めから貯蓄を開始する
②貯蓄は現金だけではなく、iDecoなどを活用して株式等の投資資産も作る
(まとめ一覧)税金・社会保険料・源泉徴収・年末調整などを理解しよう!
・「税金や社会保険料が差し引かれているのは分かるけど、金額の計算方法や税率までは知らないなあ、、、」
私たちは、働いて得た収入の全額を利用できるわけではなく、「税金」や「社会保険料」を支払う必要がありますよね。
特に給料収入のサラリーマンや公務員の方は、「源泉徴収」や「年末調整」について、会社にお任せで詳しい仕組みまでは知らないという方も多いかと思います。
以下の記事ページにて、「各種税金(所得税、住民税など)」や「源泉徴収」、「年末調整」、「確定申告」などの仕組みや計算例に関してまとめておりますので、ぜひ参考にしてみてください。
-
-
(まとめ一覧)お金の勉強!税金、社会保険、源泉徴収、年末調整を簡単理解!
「税金」や「社会保険料」は、給料など自分の収入に大きく関係するけれど、細かい仕組みまで学ぶ機会は少ないかと思います。
私たちの生活やお金に影響があるポイントという観点でまとめてご説明しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。続きを見る
現状分析と今後の改善を考える
あなたの「収入」と「支出」、そして老後までを考えた「お金の計画表」について、ぜひ一度試しに作ってみてください。
どんな人であっても、なかなか100点満点全く不満はないということは難しく、「このままではお金が足りないなあ、、」、「旅行や趣味にもっとお金が使えたらなあ、、」などという部分があるかと思います。
せっかくあなたのお金の計画について「現状分析」をされた方は、これとは別にちょっと背伸びをして、「あなたの理想の計画(こうなったらいいな!)」についても、作成してみましょう!
そして、ここで明らかになった、”今の現状”と”理想”とのギャップを認識したうえで、より豊かな生活を目標にして、『節約:お金を減らさない』、『収入UP:お金を増やす』ための取り組みを少しずつしていきましょう。
【理想の計画に近づき、実現するSTEP】
step
1現状分析:今のままを続けたらどうなるかの計画をつくる
step
2あなたの理想:現状をふまえ、こうなりたいという理想の計画を立てる
step
3改善活動:「現状」から「理想」に近づくための活動を開始する!
以下のページで、理想の計画へ近づくためのヒントや参考になるかもしれない情報もご紹介しておりますので、宜しければ合わせてチェックしてみてください。
-
-
お金持ちになりたい!(お金を増やす、お金を節約の具体的方法)
お金持ちになりたい!でも待ってるだけでは空からお金は降ってきません!お金を増やす&節約(減らさない)のための具体的な方法、お得な情報などをご紹介します。
続きを見る